権利関係 過去問

【過去問】平成6年度問9

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問題

Aは、BのCに対する1,000万円の債務について、保証人となる契約を、Cと締結した。この場合、民法の規定及び判例によれば、次の記述のうち誤っているものはどれか。
(1)CがAを保証人として指名したため、Aが保証人となった場合、Aが破産しても、Cは、Bに対して保証人の変更を求めることはできない。
(2)BのCに対する債務が条件不成就のため成立しなかった場合、Aは、Cに対して保証債務を負わない。
(3)AC間の保証契約締結後、BC間の合意で債務が増額された場合、Aは、その増額部分についても、保証債務を負う。
(4)CがAに対して直接1,000万円の支払を求めて来ても、BがCに600万円の債権を有しているときは、Aは、Bの債権による相殺を主張して、 400万円を支払えばよい。

解説

正解(3)
(1)正しい。保証人が弁済の資力を失った場合、債権者は、債務者に対して保証人の変更を求めることができる(民法第450条第2項)。しかし、債権者が保証人を指名した場合、債権者は保証人の変更を要求することができない(民法第450条第3項)。
(2)正しい。保証債務は、主たる債務に対して付従性を有する。したがって、主たる債務が条件不成就のため成立しなかった場合、保証債務も成立しない。
(3)誤り。AC間の保証契約締結後、BC間の合意で債務が増額されたとしても、Aはその増額部分について保証債務は負わない。
(4)正しい。保証人は、主たる債務者の債権による相殺をもって債権者に対抗することができる(民法第457条第2項)。

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