権利関係 過去問

【過去問】平成12年度問9

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問題

Aが、Bに対する金銭債務について、代物弁済をする場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
(1)Aが、不動産の所有権をもって代物弁済の目的とする場合、Bへの所有権移転登記その他第三者に対する対抗要件を具備するため必要な行為を完了しなければ、弁済としての効力は生じない。
(2)Aの提供する不動産の価格が1,000万円で、Bに対する金銭債務が950万円である場合、AB間で清算の取決めをしなければ、代物弁済はできない。
(3)Aが、Bに対する金銭債務の弁済に代えて、Cに対するAの金銭債権を譲渡する場合に、その金銭債権の弁済期が未到来のものであるときは、弁済としての効力は生じない。
(4)Bは、Aから代物弁済として不動産の所有権の移転を受けた後は、その不動産に隠れた瑕疵があっても、Aの責任を追及することはできない。

解説

正解(1)
(1)正しい。 不動産所有権の譲渡をもって代物弁済をする場合の債務消滅の効力は、原則として、単に所有権移転の意思表示をなすのみでは足らず、所有権移転登記手続の完了によって生ずる(最高裁判例昭和40年4月30日)。
(2)誤り。代物弁済は、債務者が債権者の承諾を得て行う契約であり、本来の給付と代物弁済としてなされた給付が必ずしも同価値である必要はなく、清算義務もない(大審院判例大正10年11月24日)。
(3)誤り。第三者に対する債権の譲渡による代物弁済も可能である(大審院判例大正4年11月20日)。債権譲渡の対抗要件が具備されていれば、弁済期が到来していなくても、代物弁済としての効力が生じる。
(4)誤り。代物弁済契約は有償契約であるため、民法上売買契約の規定が準用される(民法第559条)。このため、代物弁済の目的物に隠れた瑕疵があったときには、債権者は債務者に対して瑕疵担保責任を追求することができる(民法第570条、第566条)。
 

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